外壁塗装をする際に、どのような塗料を選ぶかはとても重要なことです。塗料には様々な種類がありますが、その中でも溶剤型塗料は人体や環境に悪影響を及ぼす可能性があると言われています。では、溶剤型塗料とは何でしょうか?また、人体にどのような影響をもたらすのでしょうか?この記事では、溶剤型塗料の特徴や人体への影響について解説します。
溶剤型塗料とは?
溶剤型塗料とは、シンナーやトルエンなどの有機溶剤で希釈された塗料のことです。溶剤型塗料は比較的安価でありながら性能が良く、作業性も良いので、多くのユーザー様が使用しています。しかし、その一方で溶剤型塗料は、人体や地球環境に良くないという側面を持っています。溶剤型塗料の中には、有機則(有機溶剤中毒予防規則)や特化則(特定化学物質障害予防規則)により規制されているものがあり、取り扱いには注意が必要です。
溶剤型塗料が人体に及ぼす影響とは?
溶剤型塗料が人体に及ぼす影響としては、以下のようなものがあります。
- 皮膚に付着することでかぶれる
- 皮膚から血液に入り、病気になる可能性がある
- 目に入ることで、失明の恐れがある
- 揮発した有機溶剤を吸い込み、喉が炎症を起こす可能性がある
- 神経系に影響が出て、幻覚を見る恐れがある
これらの影響は一時的なものだけでなく、長期間にわたって使用することで慢性的な障害を引き起こす場合もあります。例えば、胆管がんや肝硬変などの重篤な疾患や、化学物質過敏症やシックハウス症候群などのアレルギー反応を引き起こす可能性があります。
溶剤型塗料を使う際の注意点
溶剤型塗料を使う際は、「正しい換気」と「正しい保護具の着用」を確実に実施しましょう。換気は作業中だけでなく、作業後も十分に行ってください。また、保護具としてはマスクや手袋、メガネやゴーグルなどを着用してください。これらは有機溶剤が皮膚や粘膜に触れることや吸入することを防ぐためです。
それでも溶剤型塗料が人体に及ぼす影響が気になるという方は、「環境配慮型塗料」という選択肢もあります。環境配慮型塗料とは、有機溶剤の含有量が少ないか、または含まれていない塗料のことです。例えば、水性塗料や粉体塗料などがあります。これらの塗料は人や環境に優しいだけでなく、性能や作業性も溶剤型塗料に劣らないものが多くあります。
溶剤塗料を選ばれる場合は、
- 塗装作業中や作業後は十分に換気を行い、空気中の有機溶剤を排出させる。
- 塗装作業者や家族は適切な保護具を着用し、皮膚や粘膜への接触や吸入を防ぐ。
- 塗装作業中は火気や静電気を避ける。
- 溶剤型塗料ではなく、水性塗料や粉体塗料などの環境配慮型塗料を選択する。
上記を注意して施工する必要があります。
まとめ
この記事では、溶剤型塗料の特徴や人体への影響について解説しました。溶剤型塗料は安価で性能が良いというメリットがありますが、人体や環境に悪影響を及ぼす可能性があるというデメリットもあります。溶剤型塗料を使う際は注意点を守って安全に作業しましょう。また、環境配慮型塗料を検討することもおすすめします。