そろそろ外壁塗装の時期だと感じていても、「すぐにはお金が用意できない…」と思う方も多いはずです。何とかDI Yで塗装できないかな…と思いますよね。
しかし、塗装の経験なんて無く、素人が塗ることができるのか不安に思います。
更に、「足場は必要?塗料はどこで買える?塗装にはどんな道具が必要?」
と考えると不安になってしまいますし、初めてDIYするには、疑問点が多いはずです。
そこで今回は、自分で外壁塗装をDIYで塗る方法をご紹介します。初めてで不安に思う方や、これからDIYで外壁を塗装しようと思っている方はぜひ読み込んでDIYを成功させて下さい。
DIYする前に知っておきたいこと
外壁をDIYで塗装する前に!知って欲しいことがあります。
それは、DIYでしっぱい失敗してしまうと、補修を塗装店に頼むときに追加で補修費用が発生する可能性があります。あらかじめ覚悟しておいた方が良いかもしれません。
もちろん、手順を守り、塗装仕様を守れば、初めての塗装で、技術がなくてもきっちりキレイに塗ることは経験と慣れがないと難しいところはありますが、それなりに仕上げることは十分に可能です。
また、2階をDIYで塗装する時は高所での作業が伴い落下して怪我をする可能性も考えれます。DIYは自己責任ですので、注意しながら進めるようにしましょう。
それでは、まず外壁をDIYで塗装するために必要な準備からご紹介します。
外壁をDIYで塗装する流れを知る
実際にDIYするためにまずは工事の流れを知りましょう。これを知っておくことで、準備がスムーズに進みます。
- ラベル足場を組む
足場を組む理由は、高所の作業を安全に行うことと、塗料の悲惨を防ぐことです。
- ラベル高圧洗浄
塗料の付着力を高めるために外壁に付着しているホコリ等の汚れをキレイにします。
- ラベル下地補修
外壁の割れをコーキング材で補修したり、塗料が塗りやすく平らに整えます。外壁にサイディングがある場合は目地を埋める作業もここで行います。
- ラベル養生
塗装しない箇所をマスカーといった、ビニールとテープで保護します。塗料が付いてはいけない箇所は全て養生するようにしましょう。
- ラベル下塗り塗装
下塗りの塗装です。塗装仕様書は塗料メーカーのHPから確認できますので調べてみましょう。
- ラベル中塗り塗装
続いて中塗りの塗装です。こちらも塗装仕様書を用意して下塗りと同様に塗装していきます。
- ラベル上塗り塗装
上塗りも中塗りと同様です。
- ラベル足場解体
それぞれ細かく解説していきます。
足場を組む
足場を組むことで安全に高いところをDIYで塗装することができます。
しかし、足場はさすがにDIYで組むのは難しいので、近所の足場屋さんや塗装店へ相談してみてましょう。足場の飛散防止ネットは足場屋さんの料金に含まれます。
平家の場合や脚立を使って塗装する場合など環境に応じて足場を架けるか選択して下さい。
高圧洗浄
高圧洗浄の目的は、外壁の汚れや不純物を取り除き塗料の付着力を高めます。特に、藻や苔はしぶとくて、家庭用の高圧洗浄では落ちにくいです。
高圧洗浄は満遍なく汚れを落とすように全体的に行います。濡れるのでカッパを着て作業を行います。ポイントは上から下に進めていくこと。雨戸や窓も一緒に掃除しちゃいましょう。
ちなみに、プロが使う洗浄機の強さは15Mpa、家庭用は10Mpa以下が多いです。高圧洗浄の次は下地調整です。
下地補修
外壁の割れを補修すること、サイディングの目地を埋めるためにコーキングを使い補修します。また、ボコボコしてしまうと塗装しにくいため、平にならすことも行います。
また、補修に使うコーキング材は変性シリコーンタイプを使うようにします。(シリコーンは塗料を弾いてしまいます)
下地補修が終われば養生に入ります。
養生
養生は塗料が付いてはいけないところにビニールとテープで囲い保護する目的で行います。
塗料は乾いてしまうと塗膜となり、取ることは困難です。そのため、気にあるところは養生の回数を増やすようにしましょう。また、サイディングの溝はテープを貼ったように見えても隙間が空いています。テープはなるべく上から押し付けてしっかり張るようにして下さい。
下塗り塗装
いよいよ下塗りの塗装です。下塗りは外壁材と上塗り塗料を密着させる重要な役割です。DIYでの塗装は、吹き付けではなく、ローラーでの施工をおすすめします。理由は、コストが安く、初めてDIYで塗装する場合も使い方が簡単なことが理由です。
ローラーにたっぷりと含ませて、無駄な塗料ローラーから落とし、塗っていきます。
作業としては、細かい箇所から先に行い、面部分を後に回すようにすると作業の進みが早いです。上塗りの仕上がりを良くするため、凹凸部分もしっかりと埋めます。
下塗りはたっぷり塗ることで、仕上がりが良く塗膜の耐久も上がります。塗膜が薄くならないよう、メーカーが指定する指定する塗布量を守り塗装するように意識してみましょう。
上塗り塗装(1回目)
上塗りは全部で2回塗装します。その1回目の上塗りを塗装していきます。塗料によっては中塗り塗料(上塗り塗料は別の塗料)を使う場合がありますので塗装仕様書を確認して下さい。
上塗り塗装(2回目)
上塗りの2回目を塗装していきます。やり方1回目の塗装と一緒です。2回目の上塗りが終われば点検して終了です。
続いて、外壁をDIYで塗装するために準備する道具についてご紹介します。
外壁をDIYするために必要な道具
外壁塗装するために必要な道具を準備しましょう。道具はホームセンターでも購入できますし、WEBでも購入できます。材料は、
高圧洗浄機
高圧洗浄機は家庭用でもなるべく高圧のもの(Mpaの数値が大きいもの)を用意します。DIYで洗浄する際には、トルネードの先端を使ってしまうと、痛んだ外壁の場合、よりダメージを与えてしまいます。そのため、トルネードは避けた方がよいです。
コーキング&コーキングガン&コーキング用ヘラ(下地調整で使用)
外壁の割れを埋めたり、サイディングの目地を埋めるために使用します。コーキングの種類は塗装に最適な変性シリコンタイプを使用することが重要です。(シリコーンシーリングは塗装を弾くのでNG)
コーキングはDIYでキレイ仕上げるのは難しいのでここで業者に頼むのも良いと思います。
マスカー、マスキングテープ、車保護ビニール(養生)
窓やベランダなど塗料が付着してはいけないところをビニールで多い養生テープで止めましょう。車の養生については、車保護用にビニールが販売していますので、それを使うと覆うだけで楽チンです。
塗装用バケツ(塗装)
DIYで塗装する際に一斗缶を小分けにして運ぶために使います。塗装専用バケツを使うと作業が捗ります。
刷毛(塗装)
ローラーでは塗りにくい細かい部分や曲面を塗装する際に使用します。ハケの幅が少ないほど細かい作業に向いています。
ローラー&柄(塗装)
ローラーは外壁面を塗装する際にメインで使用する綿の部分です。ローラは種類が多いですが、中毛ローラーを選べば万能で使いやすく失敗も少ないためオススメです。
また、小さめのミニローラーがあると角の塗装や狭い場所での作業性が良く便利です。ミニローラーも綿の部分と柄の部分両方必要になります。
外壁用塗料(塗装)
続いて重要な塗料について解説します。必要な塗料の数量は塗料メーカーの塗装仕様書を参考にしてみて下さい。目安として、下塗りはシーラーであれば2缶、サーフェーサーだと3~4缶、フィラーで5缶となります。下塗りの選定は各塗料メーカーに相談してみましょう。
必要な塗料の数量はこちらの記事で紹介しています。
下塗り塗料
下塗り塗料は万能なタイプを選ぶようにしましょう。少し高額になりますがグレードが高い下塗りを購入した方が良いです。下塗りには塗料と外壁を密着させる重要な役割をしています。DIYで塗装する場合、技術でカバーすることが難しいため、塗料のグレードを上げて、密着力を高めること、仕上がり不良が起こしにくい下塗りをオススメします。
上塗り塗料
上塗り塗料は外壁用であれば、予算と希望や色に合わせて選択して問題ありません。なるべく大手メーカーの塗料の方が、ネットや動画で塗装方法を紹介しているのでおすすめです。
シンナー(塗料の希釈)(塗料の飛散を拭き取る)
溶剤塗料を選ぶ場合は、シンナーが必要です。一般的には塗料用シンナーAというシンナーで、水性塗料の希釈には水道水が一般的です。希釈材や希釈の量は製品毎に異なります。塗料メーカーの仕様書を確認して下さい。
また、ラッカーシンナーという強溶剤を持っていると塗料を拭き取るためにキレイに拭き取れます。
上塗りの選び方や希釈についてはこちらを参考にして下さい。
DIYの塗装で考えられる不具合
DIYで塗装した際に考えられる不具合は大きく分けて5つほど考えられます。
塗膜の剥がれ
DIYで塗装すると、下塗りがしっかりと密着しているか判断することが難しく、塗膜が付いていないのに上塗りを塗装してしまい、密着不良となってしまいます。
塗装は下塗りの塗料が重要な役割をしているため、塗膜の厚みがしっかり確保してから上塗りを塗装していく必要があります。
塗膜の力を100%発揮できない
塗膜はどこに塗っても均一な厚みをしていることが理想です。塗料メーカーの塗装仕様書を見ると塗布量という項目があります。
これは、1㎡に塗装して欲しい量のこと指しています。この量が少ないと塗膜に影響をもたらす可能性がある、メーカーが発表している数字が期待できないと言った可能性が生じてしまいます。
塗膜の白化
DIYで塗装する際に塗装に良好な環境で施工しないと塗膜が白化してしまう可能性があります。塗膜が白く濁ってしまったり、雨が降った中施工すると雨粒の跡が白く残ったまま硬化してしまいますので、雨の日や湿度が高い日はDIYの塗装は避けるようにしましょう。
塗膜の縮み
塗膜の縮みは基本的に溶剤塗料で発生する現象で、中塗りや上塗りの段階で塗膜が下の塗膜に引っ張られて縮んでしまう現象です。
主な原因は乾燥不足・旧塗膜の劣化などが考えられます。1日ごとに塗装したり、溶剤を使っても大丈夫か目立たないところでテスト塗りして溶剤を塗装しても問題ないか確認してみましょう。
仕上がりのムラ
外壁に下塗り塗料をDIYで塗装した際に、外壁が劣化していると塗料をどんどん吸い込んでしまい、上塗り塗料も吸い込まれてしまい艶が均一にならない現象です。この場合は、上塗り回数を増やしたり再度下塗りから再塗装する必要があります。
もし、DIYの塗装で失敗してしまったら?
もし、DIYで外壁を塗装してしまった場合は、ご自身で治れば良いのですが、塗料は塗膜になってしまうと元に戻すことができず、対応が難しい場合がほとんどです。
その場合は、やはり塗装店へ相談した方が良いでしょう。ご自身で塗装したこと、現在の状況を伝えて、今後どうしていくべきなのか、相談しながら進めていく必要があります。もちろん、補修費用が追加で発生してしまう可能性が高いです。
外壁のDIYは初めても注意点を理解すれば塗装可能
いかがでしたでしょうか。今回は外壁をDIYで塗装する方法と注意点について解説しました。
塗料は、よく半製品と言います。購入した時点では完成した製品ではなく、塗装して塗膜になって初めて完成する製品です。つまり、キレイに仕上がるのかは塗装の技術が必要です。
塗装店は簡単に塗装していくように見えますが、多くの技術や手間を惜しまず塗装しています。しかし、塗装も慣れで、塗る練習を行えばDIYでも塗装することは難しいことではありません。
ぜひ、ご自身でチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
※この記事はDIYでの塗装を保証するものではありません。DIYで外壁を塗装される場合は、塗装方法を確認し、ご自身の責任で塗装をお願いします。